1. Home » 
  2. Blog » 
  3. glamb Tokyo blog

glamb Tokyo blog

  • Road Trippin'

    2016/02/04

    CATEGORY:

  • glamb
    2016 Summer Collection
    Road Trippin'
    「西海岸」

    16SM_glamb-1765.JPG

    音楽、旅、カリフォルニア。今季の世界観を端的に説明するならそんな表現になるだろう。
    その言葉の奥に皆さんが感じるのはピースフルでハッピーなイメージかもしれない。
    しかし僕の中ではたとえ西海岸をモチーフにしても、リゾートやバケーション一辺倒のコレクションにしたくないという思いがあった。

    img_p022.JPG

    僕が初めてカリフォルニアを訪れたのは15歳の夏のことだった。
    9月に控えたテキサスの高校への入学に向けて、僕は同じく留学する初対面の同級生3人と
    一緒にトランジットでオークランド国際空港に降り立った。

    img_p039.JPG

    カリフォルニアという響きには素敵なところがあるし、青い空や海、陽気な人々など、僕の頭の中にはピースフルな青写真があった。けれど、僕が目にしたカリフォルニアは大混雑の入国ロビーだった。様々な人種の人々が待ちくたびれ列は不機嫌そうに何度も蛇行していた。僕らにとってその光景は絶望的だった。天候の関係で成田からの出向が遅れたこともあり、一刻もテキサス便に乗り継がないといけなかったのだ。

    cs08.JPG

    「未搭乗者がこれだけいれば、飛行機がでることはないよ」と一人が言った。周りを見渡しても同じ乗換えをしそうな人が見受けられ、僕らは列が進むのを辛抱強く待った。小一時間かけて初めての入国審査を済ませ、搭乗口へ急いだ。握りしめたチケットを空港員に見せると、彼は首を振った。飛行機は僕らを待たずに出発してしまったのだ。
    ドライだ、と僕は思った。

    img_p026.JPG

    僕らはテキサスにいるコーディネーターに連絡し、その夜は彼が手配したホテルに泊まることになった。急遽決まった宿泊だったため、ホテルは治安が悪い郊外にしか空きがなかった。
    「朝まで絶対に外に出ないようにしてください」。ホテルの住所を告げる電話でコーディネーターは何度も僕らに注意した。けれど、本当に外に出したくなかったのなら彼も同じ部屋に泊まるしか方法はなかっただろう。

    00__メイン.JPG

    アメリカと言えば、僕らにとってはポルノだった。ハンバーガーよりも、メジャーリーグよりも、ハリウッドよりも、15歳の僕らにとって重要なアメリカはポルノだった。僕らはTシャツ姿で夏の夜のカリフォルニアに飛び出し、コンビニエンスストアを探した。初めて自分の目で見たアメリカは、これまで映画やドラマで見知った光景と全く同じだった。それから5分ほど歩き、僕に向けられた拳銃もブラウン管越しにずっと見てきたそれと何一つ変わらなかった。

    160114_glamb14638.JPG

    気がつくと僕らは黒人のグループに囲まれ、銃を突きつけられていた。僕らが英会話を満足にできないことは彼らには百も承知だった。ゆっくりと発音された「Money」という響きで、僕らは彼らの要求を理解した。僕らの所持金全てを受け取ると、黒人の1人が僕の同級生Tシャツを指差した。同級生はボン・ジョビのバンドTを着ていた。黒人はそれをおもしろがって、「Sing」?「Sing」と言った。拳銃を突きつけられたまま、彼は「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」をデタラメな英語で歌った。皆さんからすると滑稽に思えるかもしれないけれど、僕ら同級生で彼のことを笑う者はいなかった。代わりに黒人たちは大笑いし、満足したように僕らを解放してくれた。音楽好きに悪い奴はいないと思ってくれたのだろうか。お金は全て取り上げられたけど、遠ざかっていく黒人たちの背中を見て、僕はなぜか「許してくれた」と感じた。

    img_p038.JPG

    レッド・ホット・チリペッパーズが出てきたのはそれから数年後のことだけれど、今振り返って彼らの楽曲を聴いているとそんな光景が浮かんだ。もしもあの夜、言いつけを守って部屋に残ったとしたら、僕には絵に描いたようなカリフォルニアしか描けなかったかもしれない。大怪我にはくれぐれも注意だけれど、かすり傷の一つもないのもつまらない。
    僕らのバランスで作り上げた音楽、旅、カリフォルニアの世界をご覧ください。

    img_p012.JPG

    glamb 2016 Summer Collection
    Road Trippin'

Profile

glamb Tokyo blog
glamb Tokyo blog
glamb Tokyo≪グラムトーキョー≫
〒150-0001東京都渋谷区神宮前3-34-6 H.I.Pビル 1F
TEL : 03-3746-9950
tokyo@glamb.com
営業時間 PM12:00-PM8:00
水曜日 AM10:00-PM6:00
2016/10
SunMonTueWedThuFriSat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31